Story
計画地周辺は比較的大きな区画の敷地が多く、街づくり条例により敷地境界から有効70cmの外壁後退が掛けられていました。条例施行前からその地域にある狭小宅地にとっては大変厳しい規制の為、緩和措置もありましたが、それを使わず、街づくりの基準を受け入れ、この建物の特徴として建築空間に転化させることとして計画を始めました。
計画にあたり、建て主から天井の高いリビングであること、防犯対策として外部から侵入できる大きな開口部を設けないこと、明るいリビングであること、できればLDKから眺めることのできる庭を設けたいということを求められました。
建物は鉄骨3階建てで、境界から有効70cmを控えた敷地中央に配置させています。1階に駐車場、水周り、納戸(将来寝室)、2階にLDK、3階に寝室と、オーソドックスな構成となっております。
2階LDKにつきましては、1階と3階の階高をギリギリまで抑え、その分を2階の階高にまわすことにより、3.1mもの天井高を確保いたしました。3.1mある天井高のうち、床から2.5mまでは小窓のみを設置した壁、2.5m~3.1mまでを帯状の開口部として、防犯性を確保するとともに、雑然とした市街地の風景がLDK内に入り込まないよう、視線を遮断しております。
さらに、条例が廃止されない限り縮まることのない建物間の空間(有効距離1.4m)を坪庭と拡大解釈し、坪庭にあふれる空や光を帯状開口部から捕えます。
外観におきましては1階、2階の帯状開口部によりボックスが3分割されて浮いたようなイメージをもたらし、夜間においてはその開口部から漏れる光により、建物にアクセントを与えております。
















