建物はプライバシー確保の理由から、道路面に開口部のないファサードといたしました。開口部を設けないことで道路に対して圧迫感をもたらすことが想定されますので、建物中央に南北に長い中庭を設けました。中庭は、建物を分割し、街並みのスケールと連続性を保ち、さらには各室に光と風を導き入れます。
中庭は閉じ過ぎず、開きすぎず、使用状況に応じ適度に開閉できるようにいたしました。中庭へは住宅内部からのアプローチはもとより、住宅内部を通らなくとも外部から直接アプローチできる導線を確保していますので住居内のプライバシーが侵されることなく、外部環境や外的関係を建物内に取り込むことが可能になっています。中庭でバーキューをしたり、孫を遊ばせたり、昔の縁側のようにちょっとした客人を招いたり、幅広いコミュニケーションを取ることが可能となっております。
住居は1階に親世帯、2階に子世帯とし、共用の玄関を通り、各フロアに導かれます。1階、2階とも庭を中心に各室を配置していますので庭の廻りを回遊するような計画となっています。
1階の親世帯はLDKゾーンと寝室ゾーンに分かれております。寝室ゾーンは来客時の第2リビングや宴会場として利用する為、可動間仕切を多く使用いたしました。2つの和室と廊下が可動間仕切りによって区切られていますので、来客数に応じて部屋の大きさを自由に変更できる仕組みになっています。家族だけの時、少人数の来客時、多人数の来客時など、布団と間仕切りとちゃぶ台が位置を変えながらフレキシブルに対応いたします。
2階の子世帯も同じくLDKゾーンと寝室ゾーンに分かれております。来客に関しては1階ほど多くないことから、寝室は1階に比べプライバシー性の高い構成といたしました。ただ、各寝室とも中庭に面した廊下に大きく開放することができますので、フレキシブルな使い方も可能となっています。
各階LDKにおきましては、異なる庭の姿を見ることができるように天井高を変え、住空間に変化を与えました。
建物の中心、家族の中心、生活の中心に庭がある2世帯住宅の計画です。
















